It's a beautiful day

取るに足らない、ささやかな出来事について

週末、透明人間になってモーニングを食べる

気になって仕方ないんだけど見てないふりをすることってよくある。隣の席に座っている女装男子の話だ。

大事なものは目に見えないということについて

大事なものがずっと長いあいだ目の前にあるのに、それに気づかないでやり過ごしてしまうことって結構ある。そして後から知って失敗したと悔やんだり、なんで気づかなかったんだと残念に思ったりする。床暖房の話だ。

傘をさすタイミング

タイミングって難しいけど、最近難しいと思うのが傘をさすタイミングだ。言い換えると、傘をいつさせばいいのかの判断が難しいのだ。 雨が降ったらさせばいいじゃない、とあなたは言うかもしれない。でも、雨というのはそんな、善か悪か、丁か半か、みたいな…

Tさんの話

Tさんは、中国から留学生として来日してから数十年、日本で仕事をして暮らしている。ぱっと見は現代の北京原人を思わせる風貌で、額から頭頂部にかけて毛髪の残量が危機的になっており、やむなくバーコード状態になっている。 そんな彼は、とても真面目で女…

深夜のカップル

あと少しで終電だぞという時間帯、新宿駅から数分の距離にある地下のドトールで、コーヒーを飲みながら本を読んでいた。なぜそんな時間にそんな場所で本を読んでいたのかというと、暇を持て余していたからだ。家に帰ってもひとりなので、誰かほかの人たちが…

女王

油で黒く汚れた換気扇がゴオゴオと音を立て、狭い店内に充満したタバコと焼き鳥の煙を吸い込みダクトから外に吐き出している。そのダクトは開けっぱなしの引き戸のすぐ横にあり、吐き出されたばかりの煙は戸外の澄んだ空気を楽しむ間も無く店の入り口からま…

寿司の出前をとる

友人が何名か朝から家に来て、楽しい時間を過ごし、さて遅めの昼ご飯でも食べるかとなり、近所の寿司屋に出前を頼むことにした。 この寿司屋に頼むのは初めてのことだったので、美味しいのかどうか不安を感じていたのだけど、そんなのとは違うところに落とし…

石を積む

古いお寺の脇に、数え切れないほどの蝉が鳴き競っている森を抜ける道がある。その道を20分ほど登ると、少しだけ開けた展望台に着く。展望台といっても登り道の曲がり角を膨らませて整備してある「ちょっと街が眼下にのぞめる」程度のところだ。その上、景…

大事なときに寝てしまう

いやもう、そのまんまなんだけど、ここぞっていうときに寝てしまう傾向がある。傾向がある、というか、確実に寝る。 可愛がっていた猫が重い病気になり医者にも見放され、いよいよもう先がないぞとなって、最後は自宅で家族みんなで看取ろう、ということにな…

パチパチダンサー

梅雨の晴れ間の朝、窓を開ける。吹き込む涼しい風にたっぷりと含まれた湿り気が夏を予感させる。眼下に立ち並ぶ一軒家のどこから、パチパチ、ドンドンと言う音が聞こえてくる。パチパチは手拍子で、どんどんはスキップだ。おそらく。何しろ、自分が立ってい…

ゾンビ自転車

蒸し暑い夏の午後だった。線路沿いの道を汗をかきかき駅に向かって歩いている途中、自転車が向こうから走ってきた。走ってきた、と言ってもたいしたスピードではない。もしろユラユラとこっちに向かってくるくらいの感じだ。自転車に乗っていたのは、ぱっと…

夜中に目がさめる

夜中にどこかで爆発音がして目が覚めたカーテンの隙間から月明かりが差し込んでいる。耳元で中央線の快速電車が通過したみたいな大きな音だったのに、嘘のように寝室は静まり返っている。空気がひんやりとしていている。

引越しの挨拶について

しなきゃいけないとわかっていても、なんとなく気が重い。手ぶらで行くわけにもいかないが手土産を用意するのも面倒だし、相手の都合を考えたりするのも億劫だ。しないですませられるのならそれがいい。引っ越しの挨拶の話だ。

植物の名前がわからない

ニラと有毒のスイセンが似ていて、時折間違えて中毒になる人がいるらしい。知らないけどニュースではそう言っていた

犬の名前

犬を散歩させていると、同じように犬を連れている人たちと顔見知りになる。犬の名前はすぐ覚えるのに、飼い主が何者なのかは何年経ってもわからなかったりする。

人差し指曲がった

中学生のころ、体育の前の休み時間に友人と追いかけっこをしていて、人差し指が曲がった。 知らない人がいるといけないので説明しておくと、人差し指が曲がるのは当たり前なんだけど、第一関節と第二関節の間は普通は曲がってはいけないところだ。逃げる友人…

ものの呼び方

時代とともに呼び名が変わるものがある。背広がスーツにジーパンがジーンズに汽車が電車に国鉄がE電になると思わせておいてJRに。

ボーダーライン

駅前のパン屋に併設されてるカフェで簡単に昼をすませようと入ってみるたところ、12時前なのにもう行列ができていた。並んでいるのは、ほとんどひとり客で、その多くが若い女性だった。この店では、席が空くたびに店員が並んでる客をひとりずつ順番に席に…

人間の体は……

先ほど入った喫茶店で、他の客の会話が耳に入った。 人間の体のうち80パーセントは水だから。怒ってたとしても、全体の20パーセントで怒ってるだけだからたいしたことないんだよ。何か間違いをしでかしたとしても、ほとんど水なんだから間違えても仕方ないよ…

話好きという人種

全く知らない相手にも平気でグイグイ話しかけてくる人たちがいる。もちろん、それは悪いことではない。とはいえ、話好きも度が過ぎると迷惑になる。